かしこまメガトンパンチ

遊戯王とマンガ中心の雑記ブログ

【遊戯王】「霊使い」で覚えておくと「使える」ルールあれこれ

精霊術の使い手、発売―― 

 

サーチ先が多い「増援」は強い――転じて、パックが出るごとにコントロールを奪えるカードが増え続けている「霊使い」は常に強化されているのは言うまでもありません。

という内容を嘯いていたら本当に強化されました。ありがとうKONAMI

 

霊使いに必要な「霊使いの出力」「リバースする手段」「奪ったモンスターの活用」という三要素を考えるとストラクチャーデッキとしての構築は相当難しかったでしょうが(憑依装着とかも入ってるし)、「相手の出した大型を反転召喚した霊使いで奪う」という方向に舵を切ったのは上手いですね。霊使いと憑依装着を同時にストラクに収録する意味も生まれました。

 

さて、今回は霊使いの構築について――は多分他でも上がってくると思いますので、霊使いを実際に運用する際に「覚えておくと使えるルール」について解説します。

「霊使い」「憑依装着」のページに掲載されている裁定の紹介ではなく、実戦の中で蓄積された「実際に使う裁定(及びルール)」の紹介になります。 今日からの対戦に役立ててください。

 

 

場が埋まっている場合、対象のモンスターは破壊される

Answer
質問の状況のように、墓地にて発動した「サイバー・エンジェル-那沙帝弥-」のモンスター効果の処理時に、自分のモンスターゾーンの空きが1カ所のみとなっている場合には、『このカードを墓地から特殊召喚し』の処理を適用した事によって、自分のモンスターゾーンの空きがなくなりますので、『対象のモンスターのコントロールを得る』処理によって、対象のモンスターのコントロールを得る事ができず、対象のモンスター(=質問の状況の場合、「古代の機械巨人」)は破壊されます。
(この場合、「古代の機械巨人」はカードの効果によって破壊された扱いにはなりません。

なお、発動した「オイラーサーキット」の『そのモンスターのコントロールを相手に移す』効果の処理時に、相手のメインモンスターゾーンに空いているゾーンがなくなっている場合には、対象に選択したモンスターのコントロールを移す事ができず、対象のモンスターは破壊される事になります。
(それによって破壊されたモンスターはカードの効果によって破壊された扱いにはなりませんので、破壊されたモンスターが「ティンダングル・ハウンド」だったとしても、『③:このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、フィールドの裏側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを表側守備表示にする』モンスター効果を発動する事はできません。)

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

一番使うルールです。

コントロールを得るに越したことはないですが、場が埋まっている場合でも強制効果なので発動し、効果処理時に空きがなければそのまま対象のモンスターは破壊されます。

リンクモンスター登場以前は「奪ったモンスターの処理に困る」ということが頻発していましたので、敢えて場を埋めて破壊するというプレイングをよく行っていました。

なお、この破壊は「装備対象が不在になった」等と同じルールによる破壊ですので、「効果破壊されない」モンスターでも破壊することができます。

 

コントロールが移った状態では「相手によって」の条件を満たせない

Question
「強制転移」の効果によってコントロールが相手に移っている、元々の持ち主が自分の「永遠の淑女 ベアトリーチェ」が戦闘や効果によって破壊され墓地へ送られた場合、『②:このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。エクストラデッキから「彼岸」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する』効果を発動する事はできますか?
Answer
できません。

「永遠の淑女 ベアトリーチェ」は、元々の持ち主がコントロールしている状況で、相手によって破壊され墓地へ送られていなければ、効果を発動する事はできません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

「相手(の○○)によって」という条件は「元々の持ち主がコントロールしている状況」でなければ満たすことができません。こちらもよく使うルールです。

「相手によって~」というテキストを持つモンスターであれば、奪ってさえしまえば完全に無力化できます。但し「戦闘によって」は条件を満たせるので注意が必要です。転移リクルーターと同じですね。

Answer
「彼岸の巡礼者 ダンテ」のコントロールが相手に移っている場合でも、戦闘によって破壊され墓地へ送られたのであれば、『相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送る』効果を発動する事ができます。
(効果を発動する事ができるのは、「彼岸の巡礼者 ダンテ」の元々の持ち主になります。)

また、「彼岸の巡礼者 ダンテ」のコントロールが相手に移っている場合、カードの効果によって破壊され墓地へ送られたのであれば、『相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送る』効果を発動する事はできません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

 

奪った後に「霊使い」の効果が無効になってもコントロールは戻らない

Question
相手が「フレンドシップ」で、自分のモンスターゾーンに裏側守備表示で存在する「光霊使いライナ」を攻撃し、その戦闘の結果、どちらのモンスターも戦闘では破壊されず、ダメージ計算後にリバースした「光霊使いライナ」の『①:このカードがリバースした場合、相手フィールドの光属性モンスター1体を対象として発動する。このモンスターが表側表示で存在する間、そのモンスターのコントロールを得る』モンスター効果が発動し、対象とした相手の「フレンドシップ」のコントロールを得ました。

その後、メインフェイズ2に「スキルドレイン」が発動し、『①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、フィールドの全ての表側表示モンスターの効果は無効化される』効果が適用された場合、どうなりますか?
Answer
「光霊使いライナ」のモンスター効果は、自身がリバースした場合に発動する誘発効果です。

質問の状況の場合、発動した効果は既に処理が完了し、対象のモンスター(=「フレンドシップ」)のコントロールを得ていますので、その後に「スキルドレイン」が発動し、「光霊使いライナ」のモンスター効果が無効化されたとしても、既に適用されている効果が無効化される事はありません。
(「光霊使いライナ」自身がモンスターゾーンに表側表示で存在する間は、対象のモンスターのコントロールは得た状態のままとなります。)

以前に解説したスキドレエルドリッチと似たような内容です。

shakeboy.hatenablog.com

対象にとったモンスターに対し「『光霊使いライナ』が存在する間コントロールが移る」効果が適用されるイメージです。既に適用された効果ですので、後から無効にすることはできません。覚えておいて損は無いルールです。

 

複数の属性のモンスターが同時に破壊された場合、「憑依解放」で好きな属性のモンスターを特殊召喚できる

Answer
自分フィールドのモンスターが2体以上同時に破壊された場合でも、「憑依解放」の効果を発動する事はできます。

その場合、効果処理時に破壊されたモンスターの元々の属性のうち1つを選び、その選んだ属性と異なる属性を持つモンスターを特殊召喚する事になります。

なお、破壊されたモンスターが墓地へ送られず除外されている場合や、チェーンして発動した「転生の予言」の効果によって、破壊されたモンスターがデッキに戻っている場合でも、処理は通常通り行われます。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

「転生の予言」などで効果処理時に破壊されたモンスターが墓地に存在しない場合でも、通常通り処理を行うことができます。

逆に、破壊された場合でも属性が参照出来ない(発動のタイミングで非公開領域に移動している)のであれば発動はしません。

Answer
質問の状況の場合、相手の「ミスティック・ソードマン LV6」の効果によって破壊されたモンスターが、墓地へ送られた場合であれば、「憑依解放」の効果を発動する事ができます。

また、相手の「ミスティック・ソードマン LV6」の効果によって破壊されたモンスターが『この効果で破壊したモンスターを墓地へ送らず、相手のデッキの一番上に置く事ができる』処理によってデッキに置かれている場合には、「憑依解放」の効果を発動する事はできません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

 

元々の属性が設定されていれば「憑依解放」は発動できる

Answer
トークンや「アポピスの化神」が戦闘や効果で破壊された際に「憑依解放」の効果を発動する事はできます。

トークンと「アポピスの化神」はどちらも、モンスターゾーンに存在する間、元々の属性が地属性のモンスターとして扱われますので、地属性以外の属性を持つ守備力1500の魔法使い族モンスターを特殊召喚する事になります。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

トークンや罠モンスターでも、「元々の属性」が設定されていれば問題なく条件を満たすことができます。

逆に、元々の属性が設定されていないトークンや罠モンスター、もしくはその他のモンスターでは条件を満たすことができません。

Answer
自身の効果で発動後にモンスターカード扱いとなっている「量子猫」が戦闘や効果で破壊された際に「憑依解放」の効果を発動する事はできません。

「量子猫」は元々の属性を持ちません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

Answer
「マジカルシルクハット」の効果によってモンスター扱いとして特殊召喚されている魔法・罠カードが戦闘や効果で破壊された際に「憑依解放」の効果を発動する事はできません。

「マジカルシルクハット」の効果によってモンスター扱いとして特殊召喚されている魔法・罠カードは属性を持ちません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

 

奪ったモンスターでも「憑依解放」の条件は満たせる

Question
「洗脳-ブレインコントロール」の『①:800LPを払い、相手フィールドの通常召喚可能な表側表示モンスター1体を対象として発動できる。その表側表示モンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る』効果によって、元々の持ち主が相手の「クリッター」が戦闘またはカードの効果によって破壊されました。

この時、自分は手札の「アストログラフ・マジシャン」の『①:自分フィールドのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、このターンに破壊されたモンスター1体を選び、その同名モンスター1体をデッキから手札に加える事ができる』モンスター効果を発動する事はできますか?
Answer
質問の状況の場合でも、『自分フィールドのカードが戦闘・効果で破壊された場合』にあたりますので、手札の「アストログラフ・マジシャン」のモンスター効果を発動し、手札から特殊召喚する事ができます。

なお、『その後、このターンに破壊されたモンスター1体を選び、その同名モンスター1体をデッキから手札に加える事ができる』処理を適用する場合、その破壊され相手の墓地へ送られた「クリッター」を選び、自分のデッキから「クリッター」を手札に加える事もできます。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

こちらもよく使います。「霊使い」で奪ったモンスターをセルフブレイク、次の霊使いに繋ぐ――はよくあるシチュエーションです。

 

覚えておくと損するかもしれないルール(強制効果)

■相手のモンスターゾーンに光属性モンスターが存在しない場合でも、「光霊使いライナ」がリバースした場合には必ず発動します。(選択する対象が存在していませんので、効果処理は適用されません。)

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

強制効果は、対象が取れなくても適切な処理が行えなくても発動は行われます。発動しないのは「コストが払えない場合」のみです。

●「~~発動する。」と記載されている効果はプレイヤーの意思に関係なく必ず発動する。効果の発動にコストが必要な場合、発動が行われる際にコストを払わなければならない。コストが払えない場合、発動は行われない。

遊戯王オフィシャルカードゲーム パーフェクトルールブック2020 より

 「憑依解放」で戦闘破壊耐性があるにも関わらず、対象もいないリバース効果の発動を無効にし破壊された、ということがあるかもしれません。というかそれで負けたことあります。自己申告しました。

 

 

「霊使い」というテーマは展開するわけでもなく、過分な制圧が出来るテーマでもありません。展開力が控えめで大型を着地点にも出来ず、コントロール奪取という特性から、相手依存になることは否めません。

しかし、だからこそ、コントロールデッキとして飽きずに使い続けることが出来たと感じています。ストラクチャーデッキで各種パーツが手に入りやすくなった今、是非皆さんも【霊使い】で遊んでみてください。