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【遊戯王】《武神姫-アハシマ》が素材だけ特殊召喚できる条件について考察してみたかった

武神姫-アハシマ

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。このカードはリンク素材にできない。①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。同じレベルのモンスターを、手札及び自分の墓地からそれぞれ1体ずつ選んで効果を無効にして特殊召喚し、その2体のみを素材としてXモンスター1体をX召喚する。②:このカードのリンク先のXモンスターがX素材を取り除いて効果を発動した場合、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

今回は、《武神姫-アハシマ》についての考察です。
具体的には「①の効果で素材だけ特殊召喚するためにはどうしたらいいの?」という内容です。

 

「◯◯召喚する」という効果の特異性について

本題に入る前に、「〇〇召喚する」という効果の特異性について少し触れていきます。

アハシマの①の効果について、公式のQ&Aにはこのように記載があります。

 

■「武神姫-アハシマ」のモンスター効果の処理として、同じレベルのモンスターを、手札及び自分の墓地からそれぞれ1体ずつ選んで特殊召喚し、「武神姫-アハシマ」のモンスター効果の処理が完了した後、その2体のモンスターを素材として、ただちにエクシーズモンスターのエクシーズ召喚を行わなければなりません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

 

効果により「〇〇召喚する」効果ですが、直前の処理までを効果処理として行い、その直後にチェーンに乗らない〇〇召喚を行います。
※この特殊な処理により、チェーン1で発動したこれらの効果の〇〇召喚は《神の宣告》や《ライオウ》等で無効にされます。

 

そのため、「〇〇召喚は効果処理の一部として扱わない」など、他の「一連の効果」の処理と異なる裁定・解釈が下されている可能性を考慮し、考察にあたっては「対象を取らずに特殊召喚を行い」「効果で〇〇召喚を行う」カードのみを比較対象とします。

ちなみに、2019年11月にその条件に当て嵌まるカードはアハシマを除き二枚《水晶機巧-クオン》《転生炎獣の炎虞》のみとなります。めちゃくちゃ少ないですね。

 

考察材料となる裁定

さて、改めて「①の効果で素材だけ特殊召喚するためにはどうしたらいいの?」という問題について考察を行います。
このカードを悪用してちょっとオシャレな動き、したいですよね。

ということでアハシマを含めた三枚(《転生炎獣の炎虞》には当て嵌まる裁定がなかったので二枚でした)の裁定を見ていきましょう。
※一番下でまとめるので長い場合は飛ばしてください。

  • 《武神姫-アハシマ》裁定

Question
「武神姫-アハシマ」の『①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。同じレベルのモンスターを、手札及び自分の墓地からそれぞれ1体ずつ選んで効果を無効にして特殊召喚し、その2体のみを素材としてXモンスター1体をX召喚する』モンスター効果の発動にチェーンして、相手が「おジャマトリオ」の効果を発動し、「武神姫-アハシマ」のリンク先となるメインモンスターゾーンに「おジャマトークン」が特殊召喚され、エクストラデッキのモンスターを特殊召喚できるモンスターゾーンが存在しなくなった場合、効果処理はどうなりますか?


Answer
質問の状況の場合、「武神姫-アハシマ」のリンク先にモンスタートークンが存在し、エクストラデッキのモンスターを特殊召喚する事ができるモンスターゾーンが存在しなくなっていますので、『その2体のみを素材としてXモンスター1体をX召喚する』処理を行う事ができません。

この場合、『同じレベルのモンスターを、手札及び自分の墓地からそれぞれ1体ずつ選んで効果を無効にして特殊召喚し』の処理も適用する事はできません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

Question
自分のモンスターゾーンに存在するモンスターが「武神姫-アハシマ」1体のみの状態です。

この状況で、その「武神姫-アハシマ」の『①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。同じレベルのモンスターを、手札及び自分の墓地からそれぞれ1体ずつ選んで効果を無効にして特殊召喚し、その2体のみを素材としてXモンスター1体をX召喚する』モンスター効果の発動にチェーンして、相手が「センサー万別」を発動した場合、効果処理はどうなりますか?


Answer
質問の状況の場合、「センサー万別」の『①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いのフィールドにそれぞれ1体しか同じ種族のモンスターは表側表示で存在できない。お互いのプレイヤーは自身のフィールドに同じ種族のモンスターが2体以上存在する場合には、同じ種族のモンスターが1体になるように墓地へ送らなければならない』効果が適用されている状態で、「武神姫-アハシマ」のモンスター効果の処理が行われます。

「武神姫-アハシマ」は獣戦士族ですので、手札と墓地から特殊召喚するモンスターに獣戦士族のモンスターを選ぶ事はできません。手札か墓地から特殊召喚するモンスターに獣戦士族モンスターを含まなければ処理を行う事ができない場合は、『同じレベルのモンスターを、手札及び自分の墓地からそれぞれ1体ずつ選んで効果を無効にして特殊召喚し』の処理を行う事はできません。

例えば、手札から鳥獣族の「武神器-ハバキリ」と、墓地から獣族の「武神器-ヘツカ」を選んだ場合であれば、それらを特殊召喚し、『その2体のみを素材としてXモンスター1体をX召喚する』によって、エクシーズ召喚を行う事ができますが、手札と墓地から鳥獣族の「武神器-ハバキリ」を選んだ場合は、その2体は特殊召喚されますが、「センサー万別」の効果が適用されていますので、どちらか1体の「武神器-ハバキリ」は墓地へ送らなければならず、『その2体のみを素材としてXモンスター1体をX召喚する』によって、エクシーズ召喚を行う事はできません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

  • 《水晶機巧-クオン》裁定

Question
自分が既に1度、召喚・反転召喚・特殊召喚のいずれかを行っているターン、「サモンリミッター」の『このカードがフィールド上に存在する限り、お互いのプレイヤーは1ターンに合計2回までしかモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚できない』効果が適用されている場合、「水晶機巧-クオン」の『①:相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに発動できる。手札からチューナー以外のモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚し、そのモンスターとこのカードのみを素材として機械族Sモンスター1体をS召喚する』モンスター効果を発動する事はできますか?


Answer
自分が既に1度、召喚・反転召喚・特殊召喚のいずれかを行っているターン、「サモンリミッター」の効果が適用されている場合、「水晶機巧-クオン」のモンスター効果を発動する事はできません。

また、「水晶機巧-クオン」のモンスター効果の発動にチェーンして「サモンリミッター」が発動した場合には、『手札からチューナー以外のモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚し』の処理は通常通り適用されますが、『そのモンスターとこのカードのみを素材として機械族Sモンスター1体をS召喚する』効果によるシンクロ召喚は行う事はできません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

Question
「グリザイユの牢獄」の『次の相手ターンの終了時まで、お互いにシンクロ・エクシーズ召喚は行えず、フィールド上のシンクロ・エクシーズモンスターは効果が無効化され、攻撃できない』効果が適用されている場合、「水晶機巧-クオン」の『①:相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに発動できる。手札からチューナー以外のモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚し、そのモンスターとこのカードのみを素材として機械族Sモンスター1体をS召喚する』モンスター効果を発動する事はできますか?


Answer
「グリザイユの牢獄」の効果が適用されている場合、「水晶機巧-クオン」のモンスター効果を発動する事はできません。

また、「水晶機巧-クオン」のモンスター効果の発動にチェーンして「グリザイユの牢獄」が発動した場合には、『そのモンスターとこのカードのみを素材として機械族Sモンスター1体をS召喚する』を行う事ができない状態となりますので、『手札からチューナー以外のモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚し』の処理も適用されません。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

 

まとめると、

ということになります。

 

素材の特殊召喚に関する仮説

さて、これらの裁定を受け、一つの仮説を立てました。
その後ツイッターにて「チェーンされてどうなるのか質問するカード」を募集しました。

本題となる今回の仮説ですが、「効果処理開始時(造語)に〇〇召喚が(公開領域にて)不可能であると判断されれば特殊召喚もされない」です。

  • リンク先が埋まっている場合→効果処理開始時には既に〇〇召喚が不可能であるため特殊召喚も行わない
  • グリザイユの牢獄など、〇〇召喚出来ない状態になった→同上
  • センサー万別→手札が非公開領域であるため、とりあえず特殊召喚してみる
  • サモンリミッター→効果処理の途中に〇〇召喚が不可能になる≒効果処理開始時には〇〇召喚はまだ可能

たとえば、車を運転していて信号を見た時、既に信号がなら渡りませんよね。これが「元々《グリザイユの牢獄》が適用されている」状態です。

また、「あー、渡れるかな、微妙だなー」と考えているうちにになったので渡るのをやめた、これが「チェーンして《グリザイユの牢獄》がチェーンされた」状態ですね。

「あー、まだ渡れるっしょ!」で渡り始め、途中で信号がになったら交差点の真ん中で停止しますよね。これが《サモンリミッター》や《センサー万別》の状態です。

 

ということで、上記の仮説を元に「できる」「できない」を予測し、

改めて事務局にメールにて質問を行いました。

 

事務局回答①

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申し訳ありませんでした。

もちろん色々と言いたいこともありますが、「人手不足で『実際に今試合をしてて裁定処理に困っている人』への優先度を上げて『裁定法則を知りたいから架空のいろんなパターン聞く人』にあまりリソース割けないのでは?」という意見もあり、今回の件は断念しました。

こちらから多数のどうでもいい質問を投げて、本当に裁定を知りたい人の妨げになるのも申し訳ないですしね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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我慢できなかった。

童貞男子高校生とでも呼んでください。

 

《御前試合》は仮説を元に考えればエクストラデッキが非公開情報のため、効果処理開始時にはエクシーズ召喚不可能であることが確定されない=特殊召喚だけできる」という裁定が出ることになります。

そして、事務局からの回答がこちらです。

 

事務局回答②

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おつかれさまでした。