かしこまメガトンパンチ

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【コラム】シナジーとルール面から見る「大霊術-『一輪』」「憑依覚醒」の美しさ

霊使い始まりすぎてる。

ストラクチャーデッキに伴う新規カード、高額カード「憑依覚醒」の再録、描き下ろしスリーブと至れり尽くせりの「霊使い」。

今回は新しく公開された「大霊術-『一輪』」、そして再録の決まった「憑依覚醒」の使い方――

 

ではなく、これらが「霊使い」カテゴリとしていかに綺麗なテキストをしているか語ります。

※当記事に構築に役立つ情報は全く載っておりません。

 

シナジーから見る「大霊術-『一輪』」の美しさ

「大霊術-『一輪』」

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:1ターンに1度、自分フィールドに守備力1500の魔法使い族モンスターが存在する場合、相手が発動したモンスターの効果を無効にする。

②:自分メインフェイズに発動できる。手札の魔法使い族モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターと同じ属性で攻撃力1500/守備力200のモンスター1体をデッキから手札に加え、見せたカードをデッキに戻す。

YU-GI-OH.JP より

霊使いが存在すると、相手が発動したモンスター効果を無効にする効果。大和撫子を彷彿とさせる慎ましい強さが良いですね。

この効果は強制効果のため、相手が一番最初に発動した効果が無効になります。つまり、上手く活用するためには、無効にしたい効果の発動に合わせて霊使いを表にする必要があります。

 

光霊使いライナ

①:このカードがリバースした場合、相手フィールドの光属性モンスター1体を対象として発動する。このモンスターが表側表示で存在する間、そのモンスターのコントロールを得る。

 

このカードが、

 

リバースした場合。

 

霊使いは基本的にテキストに書いてあることしか出来ず、好きなタイミングでリバース出来たとしても相手モンスターのコントロールを得る、が限界です。ここに「起動効果は潰せても誘発効果が止められない」という弱点があります。

しかし、このカードの存在により、「霊使いのリバース」に「相手の効果を無効にする」という効果が付随することになります。実質的に「効果を無効にし、コントロールを得る」効果となります。

普通の置物的な使い方もできますが「相手の効果を無効にする」という目的であればもっと使い勝手の良いカードがあるでしょう。しかし「霊使い」を使用するという点で言えば、控えめな霊使いの効果にプラスしてくれるいい効果と言えなくもありません。

また、ターン終了時までではなく、発動した効果のみを無効にする点も、「霊使い」の運用を意識しています。相手の場に「サイバー・ドラゴン・インフィニティ」、自分の場にセット状態(反転召喚出来る状態)の「光霊使いライナ」がいるとしましょう。

通常であれば、ライナの効果は、インフィニティにより無効にされます。

しかし、「大霊術-『一輪』」があれば、インフィニティの発動した効果が無効になり、コントロール奪取が成立します。すると、

 

起動効果が使える!!

 

霊使いの効果を通すために「ブレイクスルー・スキル」などの「ターン終了時まで効果を無効にする」効果を使うと、コントロール奪取した後に効果が使えません。

「神の通告」など「発動を無効にし破壊する」効果を使えばそもそもコントロール奪取ができません。

発動した効果のみを無効にし」「破壊はしない」このカードは、「霊使いの効果を通す」「奪ったモンスターに効果があればそのまま使用できる」という2点で、霊使いのサポートに必要な要素を大体満たしていると言っても過言ではありません。

 

ルールから見る「憑依覚醒」の美しさ

憑依覚醒

このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:自分フィールドのモンスターの攻撃力は、自分フィールドのモンスターの属性の種類×300アップする。

②:自分フィールドの「霊使い」モンスター及び「憑依装着」モンスターは効果では破壊されない。

③:自分フィールドに元々の攻撃力が1850の魔法使い族モンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

続いて「ジャンプフェスタ リミテッドパック 2019」にて収録されたこちらのカード。このカードの美しさは、③の効果が強制効果である、という点にあります。

そもそも、「憑依装着-ライナ」や「妖精伝姫-カグヤ」などの存在を考えれば、チェーンの発動順を選べる任意効果の方が便利です。

しかし、問題はいつの時代もダメージステップにあります。

shakeboy.hatenablog.com

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ダメージステップには効果の発動制限があります。上記の表で「自分フィールドに元々の攻撃力が1850の魔法使い族モンスターが召喚・特殊召喚された場合」はどこにカテゴリーされるでしょうか。

 

「他のカードのプレイや移動が条件」。任意効果は発動できません。

 

そして「霊使い」「憑依装着」には、ダメージステップに特殊召喚を行うサポートカードがあります。こちらのカードです。

憑依解放

「憑依解放」の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分の「霊使い」モンスターは戦闘では破壊されない。

②:自分の「憑依装着」モンスターの攻撃力は、相手モンスターに攻撃するダメージ計算時のみ800アップする。

③:このカードが魔法&罠ゾーンに存在し、自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合にこの効果を発動できる。そのモンスター1体の元々の属性と異なる属性を持つ守備力1500の魔法使い族モンスター1体を、デッキから表側攻撃表示または裏側守備表示で特殊召喚する。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム データベース より

つまり、「憑依覚醒」の③の効果が任意効果であったとしたら、戦闘により効果を発動した「憑依解放」ではその効果を発動できません。「憑依解放」で「憑依装着」をリクルートすることを前提として、③の効果を強制効果としているのでしょう。

過去のカードを意識してデザインしている点が非常に綺麗ですね。

 

さいごに

「憑依覚醒」に続き「大霊術-『一輪』」も非常に美しいテキストをしており、「霊使い」及びそれらのカードを意識した非常に期待の持てる効果をしています。

ストラクにはまだ枠があるはずなので、「大霊術-『一輪』」のような美しいテキストのカードだけではなくおクスリキメた新規にも期待したいですね。

gachi-matome.com

霊使いデッキに関しては上記記事で触れていますので、もしストラクを機に「霊使いデッキ組もうかな」という方がいらっしゃいましたら是非参考にしてみてください。

構築について質問等あればリプライDM質問箱までどうぞ。

 

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